活動報告

海外イベントへの参加レポート、国内イベント情報等、IWCA日本支部の活動をお伝えします。


A guide to South Sudan’s coffee sector

その長い歴史にもかかわらず、南スーダンは2011年に独立したばかりです。世界で最も新しい国際的に認められた国になっています。


スーダンと同様に、南スーダンはエチオピア、ウガンダ、ケニアと国境を接しています。これらの国々はアフリカのトップ5のコーヒー生産国のうちの3ヵ国です。


多くのひとはエチオピアがコーヒーの発祥地だと信じていますが、2021のある研究によると、アラビカコーヒーは南スーダンも原産地である可能性があることが判明しました。しかしながら、驚くべきことに、この国でコーヒーが初めて輸出されたのは2015年でした。


進行中の紛争と内戦の結果、国のコーヒー部門は独立以来何年にもわたって苦労してきました。ありがたいことに、南スーダンのコーヒー産業は復活の兆しを見せていますが、国はまだ多くの課題に直面しています。


筆者はコーヒーの起源に関する歴史と、同国のより広いコーヒーセクターついて学ぶために、地元及び世界のコーヒーの専門家と話しました。彼らが私に言ったことを知るためにお読みください。


南スーダン:もう1つのアラビカ原産国?

しばらくの間、輸出量はごくわずかだったため、多くの人々はコーヒーが南スーダンで栽培されていることを知りません。栽培されたほとんどのコーヒーは国内で消費されています。


しかしながら「アラビカ コーヒーの原産地としての南スーダンの検証:保全とコーヒー作物の改良への関わり」と題した持続可能なフードシステムのフロンティア誌に掲載された最近の研究では、南スーダンでアラビカコーヒーが栽培されている歴史的な証拠があることがわかりました。


Christophe Montagnon さんは、RD2 Vision の CEO です。RD2 Vision は、コーヒーに特化した農業研究開発コンサルタント会社です。彼は研究論文にも寄稿しました。


「アラビカ種コーヒーの遺伝的多様性に関する情報はほとんどありません。」と彼は説明します。「南スーダンにはアラビカの木が自生していたことが歴史文献に示されています。」


これにもかかわらず、Christopheさんはエチオピアがアラビカコーヒーの唯一の原産地であることが広く受け入れられていると言います。彼は、この主張が過度に単純化されていることを DNA 検査が証明したと述べています。


「南スーダンのコーヒーの木の葉とエチオピアのコーヒーの木の葉のDNAをテストして比較したところ、DNAが完全に異なることがわかりました」と彼は言います。


Christopheさんと彼の同僚によるとアラビカ種は南スーダンでも人間の介入なしでしばらく自生してきたといいます。


「これは、南スーダンのコーヒーの木がエチオピアから持ち込まれたものではないという証拠です」と彼は説明します。


Sarada Krishnan さんはインターナショナル・ウィメンズ・コーヒー・アライアンス(IWCA)のエグゼクティブディレクターです。彼女もまた南スーダンのコーヒーに関する研究論文に貢献しました。


彼女は、この国が 10 年以上前に国境を確立したばかりであるにもかかわらず、そのコーヒーは遺伝的に独特であると言います。


「エチオピアのアラビカ種から隔離された結果、南スーダンのアラビカ種は遺伝的に区別されるようになりました」と彼女は言います。「しかし、スーダン・ルメなど、いくつかの品種は栽培のために南スーダンに持ち込まれました。」


この品種は現在、コロンビアを含むビーン(コーヒー豆)ベルトの他の地域で栽培されています。

南スーダンのコーヒ生産の概要

南スーダンには、ロブスタ種とアラビカ種の両方の栽培に理想的な独特の気候があります。


北部の乾燥した地域は、ロブスタ コーヒーの栽培に適しています。この種はより高い気温と

低い高度に耐えることができるからです。しかしながら国の南部では、降雨量が多く湿度が高いため、アラビカの栽培に適しています。


いくつかのアラビカ種のコーヒーは、南スーダンの東、エチオピアとの国境近くに位置するボマ高原で自生しています。


悲しいことに、潜在的に高品質のコーヒーを栽培する能力があるにもかかわらず、南スーダンのコーヒーセクターは、継続する紛争の結果崩壊しました。


Delphine Bourseauさん は、ネスプレッソ(Nespresso)のグローバル リレーションズ マネージャーです。彼女は、外部団体が国のコーヒー産業の活性化にどのように役立ったかを説明しています。

「2011 年に独立した後、ネスプレッソは非営利の TechnoServe と提携して、イェイ県南西部の小規模コーヒー農家を支援するプログラムを開始しました。」と彼女は言います。「このプログラムは、持続可能性に重点を置いて、何十年にもわたる紛争によってほぼ破壊された国のコーヒー産業を復活させることを目的としています」と彼女は付け加えます。


イェイ県はコンゴ民主共和国とウガンダとの国境に近く、3ヵ国間の貿易の重要なハブとしての役割を果たしてきました。また、ここ数年でコーヒーの生産量が回復しています。さらにここの気候はアラビカ種の栽培に適していますが、実際にはロブスタ種がより一般的です。


どのようにコーヒーは取引され、消費されるのか?

コーヒーは、1920 年代からイェイ県で栽培されてきました。 現在、この地域には、推定 1,000 の小規模農家がおり、コーヒーを栽培および販売しています。


歴史的に、南スーダンではナチュラルプロセスがポピュラーです。しかし、近年新たに建設された多くの湿式ミルは、農家がより多くのウォッシュドコーヒーを生産することを支援しています。


Paul StewartさんはTechnoServeのグローバルコーヒーディレクターです。彼は2016年以来、進行中の紛争が南スーダンでの湿式ミル工場の操業を妨げていると言います。


「協同組合は湿式ミルを運営できなかったため、農家は代わりにコーヒーを天日干しし、地元の市場で販売しています。」と彼は言います。「幸いなことに、農家が現時点で手にいられることができる価格は良好です。なぜなら南スーダンにコーヒーを輸入するのは非常に難しいからです。」


国の貿易システムは比較的単純です。農家はコーヒーが全国に販売される前に、トレーダーにコーヒーを販売します。市場は”フリー”です。つまり農家は最小の制限で誰にでもコーヒーを販売できます。


南スーダンのコーヒーの一部は国際消費用に輸出されていますが、これはごくわずかな量です。2012 年から 2016 年までの約 4 年間、ネスプレッソは国内で国際輸出用に生産されたすべてのコーヒーを購入し、「Limited Edition Grand Cru SULUJA ti South Sudan」カプセル ラインの一部としてヨーロッパと米国で販売しました。


国内消費に関していえば、南スーダンはコーヒー消費に関する独特の歴史的文化があります。Guhwah コーヒーは、赤い粘土で作られたフラスコであるjebenaで準備され、提供されます。この儀式は、エチオピアやエリトリアで人気のある儀式と幾分似ています。


「南スーダンの人々はよくコーヒーを飲みます。」「しかしほとんどのコーヒーはウガンダから輸入されています。」とPaulは言います。


「南スーダンで生産されるコーヒーはすべて地元で消費され、そのほとんどが家庭で消費されます。 人々は生豆を購入し、自分で焙煎します。」と彼は付け加えます。


この場合、人々はコーヒーを大きな鍋で直火で焙煎します。焙煎した豆が冷えた後、すりこぎとすり鉢を使って挽きます。コーヒーを沸騰させる前に、ブラックペッパーまたはすりおろしたショウガをコーヒーに加えることがよくあります。


南スーダンで栽培されたロブスタ種のコーヒーは、香りが良く、マイルドで木のような風味とバランスの取れたコクがあります。


遺伝的多様性への脅威

南スーダンの生活のほとんどの側面と同様に、継続的な紛争と政治的不安定の結果として、コーヒーの生産には苦労があります。


「アラビカの野生個体群は絶滅の危機に瀕しています」とChristopheさんは言います。「逆説的な状況です。国のアラビカ種の遺伝的多様性を発見すると同時に、それを失う危険性もあるからです。」


Christopheさんは、これも気候変動と森林伐採の影響によるものだと付け加えます。これらの要因により、研究者は南スーダンの野生のアラビカの木に関するより多くの遺伝情報を取得することができません。


Saradaさんは、彼女たちの研究の目標の 1 つは、地元のアラビカ生産を増やすことができる遺伝子バンクを確立することであったと述べています。しかし、彼女と他の研究者は国に戻ることができなかったと彼女は説明します。


「これらの植物が保存され、遺伝的多様性が失われないように、戻ってこれらの植物からより多くの遺伝子サンプルを収集することが非常に重要です」と彼女は言います。


Saradaさんは、研究チームが南スーダンのアラビカ種の個体群を森林や遺伝子バンクに保存しようとしていると説明しています。遺伝子バンクのコレクションにより、研究者はフレーバー や、気候変動、害虫、病気に対する回復力など、このコーヒーの特徴を研究できます。


「これらの種の遺伝子バンクのコレクションを増やす必要があるだけでなく、ヤユ保護区やカファ生物圏保護区など、コーヒーの森を保護するための政府の政策も必要です」と彼女は言います。「南スーダンのアラビカ種がどれほど回復力があるかはわかりません。したがって、これらの野生の個体群を保護し、保存する必要があります。」


南スーダンにおけるコーヒー産業の課題の克服

この国で進行中の紛争の結果、南スーダンではインフラの開発、土地へのアクセス、および農業慣行の改善に焦点が当てられていません。協同組合はまた、コーヒーの加工や輸出をより困難にしている湿式ミルの操業の再開にも苦労しています。


さらに、南スーダンのコーヒーセクターへの官民の投資が不足しているため、発展が妨げられています。


「今日の主な課題は不安定な政治情勢であり、ほとんどの世界市場が南スーダンからコーヒーを調達することを許可していません」と Delphine さんは説明します。「状況が安定したら、プログラムを再開できることを願っています。」


多くの農家が暴力のためにコーヒー生産地から逃げ出し、コーヒー生産はほぼ完全に停止しました。この労働力不足は、若者が経済的に重要であると考える仕事の機会を求めて都市に移動することによっても悪化しています。


しかし、国のコーヒーセクターにはいくつか見込みがあります。遠隔地では、コーヒーの木の植え付けやマルチング (土の表面を材料の資材で覆うこと) に関する情報が、ラジオ局を通じて農家と自由に共有されています。これは、正式なトレーニングを受けていない経験の浅い農家にとって特に役立ちます。


「私たちは、コーヒーを輸出できるように農家が湿式ミルを再開するのを助けたいと思っています」とポールは言います。「コーヒーセクターが成長する大きなチャンスがあります。」


「私たちは、農家グループや地元の起業家がコーヒーの苗木を生産するために運営している苗床にアドバイスとサポートを提供し続けています」と彼は締めくくります。


南スーダン政府は、特に石油輸出から離れようとしているため、国の経済を多様化し、後押しする方法として、コーヒー生産にオープンです。


さらに、国内で進行中の和平交渉により、農家は今後数年間で輸出を再開する可能性があります。将来、この国はその可能性を十分に発揮し、コーヒー生産は何千人もの人々に雇用の安定と生計手段を与えることができるでしょう。


最終的には、現在はアクセスできませんが、状況が改善されれば、南スーダンは今後数年間でより際立ったなコーヒーの産地になる可能性があります。しかし、そのためには、国内の紛争がほぼ確実に終結する必要があります。

2022年4月28日、IWCAグローバルブログより。

書き手:IWCAエグゼクティブディレクター サラダ・クリシュナンさん


私たちの多くはコーヒーがどのように栽培されているか、コーヒー生産が直面している課題をより深く理解するために原産国への旅を大切にし、コーヒーを販売している人々と直接つながりながら販売店を通じて販売することを検討します。逆に多くの生産者は、消費者のニーズを理解できるように、ロースターや小売店を訪問することに価値があると感じています。


IWCAの生産国支部のあるグループが、IWCAの熱心なサポーター、Coffee by Design(CBD)のメアリー・アレン・リンデマンさんのおかげでこの4月にこの機会を得ることができました。SCA展示会の最後に、9ヵ国に代表する約25名の支部メンバーがIWCA支部リレーションマネージャーのブランカ・カストロさんとともに、バスに乗りボストンからメイン州のポートランドまで2時間の旅をしました。


この2日間は、IWCAのエンパワーメントの3つの柱である、リーダーシップの育成、市場の可視性の向上、戦略的パートナーシップを象徴する刺激的な活動でいっぱいでした。


リーダーシップの育成

私たちは3つの中小企業を訪れ、成功談と課題、彼らが地域社会で果たす重要な役割について聞きました。メイン州ビデフォードの繊維工場で、家族経営のビジネスクラフト衣料品であるAngelroxの創設者兼デザイナーであるロクシー・シュガーさんに会いました。私たちは彼女の工場を訪問しました。そこはデザインが手作業で施されており、彼女の小売店の1つでした。

次にエベネザー・アカポポさんのジュエリースタジオを訪れました。ガーナからの移民であるエベネザーさんの成功への道は、魅力的で刺激的です。彼のジュエリーデザインは人間の美徳を表す母国ガーナの伝統的なシンボルに基づいています。

私たちはまたレストラン経営者であるクリスタ・コール・オブ・サー・リーさんに会う機会を得ました。彼女と彼女のチームが豪華な食事を用意している間、COVID-19パンデミックによってもたらされた景気低迷をどのように乗り越えたかについての彼女の話を聞きました。


市場の可視性の向上

2日目はCBDのカッピングルームで過ごしました。CBDチームの全体がIWCA支部メンバーから提供されたコーヒーサンプルを期待以上に焙煎しカップにいれました。各生産者との評価会を実施し、コーヒーの良さや改善の余地について理解を深めました。この実習は、消費者のニーズと購入決定に関する貴重な教育経験を提供しました。一般の人々との試飲会が開かれ、メンバーは消費者と直接交流することができました。


戦略的パートナーシップ

この経験全体は、生産者からロースター、消費者まで、コーヒーのバリューチェーンの両端をつなぐためにCoffeeByDesignと同様のパートナーシップの重要性をあらためて表明しました。訪問はメイン州ポートランドのコミュニティとの祝賀会ディナーで終わり、私たち全員がコミュニティの一員であり、人間関係というものが私たちの成功の鍵であることを強調しました。


これらの素晴らしい経験は、メアリー・アレンさん、Coffee By Design、そしてCBDチーム全体の優しさと寛大さによって可能になりました。CBDは、「私は私たちだから」という意味の「Ubuntu」というアフリカの哲学に基づいて運営されています。 「Ubuntu」はこのツアーと経験を通して広く行きわたり、私たち全員をつなぐ共有の普遍的なご縁を思い出させてくれました。メアリー・アレンさんとCBDチームの共有に感謝します!




International Women's Coffee Alliance 日本支部 (以下 IWCA 日本支部)では、SCAJ2018、2019にて大好評だったドキュメンタリー映画に引き続き、映画「GENDER IN COFFEE」を国内初上映いたしました。この映画は、コーヒー生産地を舞台に、コーヒーバリューチェーンの女性の生活、地位向上、ジェンダー公平性をテーマにしたドキュメンタリー映画です。コーヒーを取り巻く環境は大きく変化しています。この映画は価格、サプライチェーン、地域コミュニティ、トレーダー、提供するカフェ、バリスタの視点でGender Issueを考えることができる作品です。

冒頭マハトマ・ガンジーの言葉の引用“No two leaves are alike, and yet three is not antagonism between them or between the branches on which they grow.” 「二つの葉が相似であることはないが、三つの葉の間にも、その葉が生えている枝の間にも、対立するものはない」から始まり、これから始まるドキュメンタリーのテーマはジェンダーなのですが、決して、2つの、或いは複数の対立ではない、ということを表します。

生産地の状況から始まり、多くの登場人物がそれぞれの立ち位置での思いを語っていきます。そして各バリューチェーンの立ち位置によっても思いは異なり、観ている私たちの視野を広げてくれます。

劇中「ジェンダーエクイティの問題は、コーヒー農家のコミュニティだけでなく、私たち全員に関わる問題であり、単に男性と女性の問題ではありません、世界各地のコーヒー分野は、多様な人々、性別、何十もの言語で構成されており、ジェンダーを表現するためには、コーヒー分野に誰もが参加でき、歓迎される必要があります」という言葉がありました。ジェンダー公平性と言われるけど、難しそうだな、どういうことかな?と素朴に疑問を持たれる方もいらっしゃると思いますが、まさに、この一文をお伝えしたいと考えます。

そしてこの上映の機会を通じ、男女問わずIWCAの活動に興味を持ってくださる方がたくさんいらっしゃいました。単純に映画が面白かった、良い映画だったというコメントから、勉強になった、もっと知りたい、そしてIWCAを応援したい、という心強いお言葉も多数頂きました。

新たにIWCAグローバルの理事に就任された、世界的レガシー、元ACEエグゼクティブディレクターのスーザンさんとスペシャルゲストとしてIWCAグローバルのサラダ・クリシュナン専務理事もご参加頂きました。スーザンさんはカップ・オブ・エクセレンスとその未来、そして女性が直面している課題に焦点を説明下さいました。

ジェンダーエクイティ(公正)が非常に重要であり、よりよい世界を創ることにつながると説明し、カップ・オブ・エクセレンスの女性参画の低さにも言及しました。

女性の直面する課題として、具体的に以下を紹介しました。

   ・競技会参画に関する情報アクセスができない

 ・日常生活、家庭内の作業が負担で技術向上にかける時間がつくれない

 ・農事技術の向上や生産性向上に関する支援が少ない

 ・土地所有権が少ない、または相続権利も少ない

 ・女性は技術的に劣っていると言われ、男性同様の結果には二倍の努力が必要

 ・授賞式のようなイベントにおいても女性は功績を認識されにくい

 ・自分たちの品質や能力を理解できていない-メンターがいない

 ・大多数が男性である生豆バイヤーとのコンタクトがない-ネットワーク機会がない

このような背景を基づき、IWCAとACE/COEはパートナーシップ契約を締結し、女性への技術支援を行い、ロゴマークを活用することにより認知度を高め、多くの女性生産者の参画を促します。スーザンさんはこの活動を通じ、自身の長きにわたるご自身のコーヒー業界での知識や資源を女性の公平な機会を提供することに貢献したいとのことです。そして、多くの女性たちに素晴らしいインスピレーションを与えたい、女性たちが与え合えるようになりたい、と抱負を語って下さいました。

次にサラダさんからはエンパワリング・ウーマンインコーヒー(コーヒー業界の女性を力づける)と題し、IWCAグローバルの概要、活動内容をデータを使用してご紹介頂きました。


IWCA支部メンバーの構成は多くが生産者(40%)であり、かつ中小規模の生産者です。

機会点についてもウーマンコーヒーの認知度の低さや、マーケティング支援の必要性等を説明頂きました。また最大の課題でもある市場へのアクセスについても言及し、物流の課題、コーヒー評価システムの課題も明確になっており、そのような観点からもACE/COEとの戦略的パートナーシップの取組を推進することによりコーヒー業界の女性を支援していくとプレゼンを締めくくって頂きました。

その後、アメリカにいるスージーさん、サラダさんに直接オンラインで質疑応答も行われ、コロナ禍の制限はありますが、距離を超え、活発な意見交換ができました。

新規会員 川西倉庫株式会社様


「川西倉庫㈱の加入の機会をいただき、ありがとうございます。倉庫業の参加は初めてとのこと大変嬉しく存じます。

コーヒー豆は当社の主な取扱貨物であり、生産地から消費者様へと品質を保ちながらお届けすることを強みとし、物流を通して皆様をお繋ぎする密接な関係にございます。

今回、SDGsの取組みとしてコーヒー豆に関する支援をしたいと考えるなか、当協会のコーヒー生産に携わる女性の生産技術や地位向上への支援活動を知る好機を得ることができました。

今後ともよろしくお願いいたします。」

9月12日(木)、東京ビッグサイトにてIWCA朝食会を開催しました!


カフェ経営者や販売員、ロースター、バイヤー、製造工程管理者、コーヒー生産地での

青年海外協力隊経験者など男女合わせて17名の方にご参加いただきました。


ブラジルのIWCAメンバーであるLaisさん、SCA(Specialty Coffee Association)アメリカの会長であるHeather Perryさんを中心に、コーヒー業界における女性参画の現状や役割についてお話をがありました。また、今後のIWCA日本支部のビジョンについての共有もありました。内容が盛沢山ですが、ぜひご覧ください!


IWCAブラジルのミナス・ジェライス州アルタ・モジアナサブ支部のEl Doradoというコーヒー農園で働くLaisさん。弁護士からコーヒー農園へキャリアチェンジされたそうです。

Laisさんの所属するIWCA支部には300名の女性が参加しています。IWCAに加盟したことで女性達が新しい知識や技術を吸収し、コーヒーの品質が向上し、安定的なものになってきたといいます。

そして、品質の向上により相場より高い価格で取引ができるようになったり、地域の活性化にもつながっており、「そうした変化に立ち会うことができ大変うれしく思う」と述べられました。

最初は女性のIWCA参加に良い顔をしなかった男性達も、次第に女性の役割を認めるようになったそうです。繊細に扱わなければいけないマイクロロットのプロセスなど、品質に関わる場所に女性達を登用しよういう動きがでています。

一方ブラジル全体でみると、女性が生産における重要な役割を担っていても、男性が意志決定権を持っており、女性が陰に隠れてしまう伝統的なスタイルがまだ根づいているといいます。

Laisさんは、「女性の社会参画や活躍をより見える形にしていきたい」と語ってくれました。


また、2003年、2007年USバリスタチャンピオンでアメリカのSCA(Specialty Coffee Association)の会長であるHeather Perryさんもご参加くださいました。

消費国アメリカでのIWCAの支部設立は難航しているようです。一方で女性ロースターの数は増えており、コミュニティグループなどが結成されています。

本場アメリカでは、Perryさんご本人のご活躍もあるように、コーヒー業界における女性の活躍はもちろんのこと、多様な人々の参画、活躍を推進されていますね。

そうした中、消費国である日本のIWCAの今後のビジョンや使命についての共有と、活動報告・今後の計画について長瀬理事、糸井理事よりお話がありました。

【IWCAとしてのビジョン】

・コーヒーショップ販売者、抽出提供者、豆を実際に焙煎するロースター、コーヒーの買い付けバイヤー、生産地の支援を経験してきた方など、多様な形でコーヒーに関わる女性たちの各支部同士の交流サポートする

・IWCAメンバーがリソースへアクセスできるようにする 例)消費国日本のコーヒー市場を生産国へ紹介 

【IWCA日本としてのビジョン】

・情報発信やカッピングセミナー・映画上映会・焙煎勉強会などを通して、コネクションづくりの支援やコーヒー業界の女性の地位向上や生きがい、働きがいの向上を目指す

・各種勉強会を通じて多様な人材に参画を促し業界の活性化につなげる


【前年度活動の振り返り】

・1月、4月に東京でカッピング勉強会を開催

→基礎から理解してもらえるような勉強会が必要。地方開催のご要望もある。

→「なぜ女性だけのカッピングに限定してしまうのか」という意見もあるが、カッピングをやったことがない方からすると、「参加者が経験豊かな人だと私もやっていいのか?」と遠慮してしまいがち。間口を広げていくことで、女性の参画を促すことにもつながるのではないか。

・中国の海南島で行われたIWCAの集まり参加

→フィリピン、ベトナム、インドネシアなどの東南アジアの国々が多く参加されていた

→まだ支部の無い国でIWCAを結成するなど、働きかけることも今後あり得るのではないか


【今後の活動計画や課題】

・競技会形式のロースター勉強会の開催

・ロールモデルの確立(コーヒーウーマンの仕事紹介など)

・IWCA海外会議への参加


「日本では外食産業やリテール販売(カウンターコーヒー、製品販売)など消費市場も多様で、緑茶の消費量を超えている国民に愛される飲み物。そこで働く方々をサポートをすることは重要。市場拡大に任せるだけではそのうち飽和、縮小してしまうので。変化をもたらす新しいプレーヤーを業界の中に入れていくことでマインドチェンジができるのではないか。」

(長瀬理事)

「Laisさんが話されたブラジル支部の変化についての補足だが、同じ場所・状況下で行ったことで品質が高まっているのであって、それ以上の技術や知識を持った男性もいるし、女性が作ったものが全ていいという意味ではない。まず男女がそれぞれの役割を担いながら、同等に仕事をできるようにし、それぞれ差のない収入を得ることが第一なのではないか。(日本には)女性の労働を安い低賃金だと考える節があり、コーヒー業界での女性活躍というのもそこが変わっていくことが大切。」

(糸井代表理事)

9月11-13日に東京ビッグサイトで行われたSCAJ2019に、今年もブースを出展いたしました!

IWCA参加国のエルサルバドル、グアテマラ、ブラジルからのコーヒーと、IWCAホンジュラスの豆が一部使われている「ヒルスハーモニアスホンジュラスウーマンコーヒーブレンド」(日本ヒルスコーヒー株式会社)の試飲とドネーション販売が行われました。

IWCAのメンバーやご関心のあるボランティアの方にお手伝いいただき、IWCAの活動を広める機会となりました。


さらに、昨年に引き続き本年もIWCAに加盟するコスタリカ生産者の映画『Small section of the world』の上映がされました。30名近くの方が映画に足を運んでくださいました。いただいた感想の一部を紹介させていただきます。

・「女性だけの組合がいかに大変だったのか、大変なのはもちろん、達成できた喜びまで映像から伝わってきました。また違う国での組合の取組等来年も楽しみにしております。」

・「コスタリカの女性の力に驚かされました。少し長い映画でしたが、詳しく知ることができてよかったです。これからコスタリカのコーヒー豆を今以上に関心を持つと思います。ありがとうございました。」

・「苦労された焙煎機や精選設備を設置し、品質を安定させている経過はすごい立派だと思います。女性のきめ細かな対応がすばらしい商品作りに生きています。SDGsにつながる活動だと思います。」

男女問わずIWCAの活動に興味を持ってくださる方がおり、IWCA日本支部のビジョンに向け

活動に携わってくれる方がさらに増えることを期待したいです。

SCAJ2019開催中の9月12日(木)8:30~10:00に、IWCA日本支部による朝食会を開催いたします! IWCA海外支部メンバーや、日本で様々な立場からコーヒーに携わる女性たち同士の交流の場が必要だという想いから、毎年行っています。

朝食会ではIWCA海外支部メンバーのお話を聞く機会もございます。IWCAの活動に関心がある方は男女問わず、当日お気軽にお越しください。

 

日時:9月12日(木)8:30-10:00(開場8:10~)

場所:東京ビックサイト西4ホール 中二階 会議室3

(会議室番号は後ほどご連絡いたします。)

内容:IWCA海外支部による報告など

※朝食はご持参ください。

〈お問合せ〉iwca.japan@gmail.com

7月31日にワタル株式会社さんのスペースをお借りして、カッピング勉強会が行われました。1部2部合わせて30名近くの方が参加されました!! 

今回は果物を使って「フレーバー」を考える会でした。カッピングの際に必要な味や香りを表す項目(AROMAやDEFECTS、CLEAN CUP、SWEETNESS、ACIDITY、MOUTHFEEL、FLAVORなど)のうち、「フレーバー」の部分を適切に表現すると(例:柑橘系、メロンのような、キャラメルのような等)、コーヒーを飲まれる方に紹介しやすくなります。

初心者向けの1部では、まずカッピングの意義やCup of excellence(CoE)のカッピングフォームを使用し、項目の説明がされました。その後講師によるカッピングの手順や注意点を見てから、CoEの賞を取った4種類(コスタリカ、エチオピア、ゲイシャ、コロンビア)のカッピングを参加者が実際に行いました。どのフルーツの酸味や香りにあてはめられるか、和やかな雰囲気でディスカッションをしました。

2部ではCup of excellenceと日本式のカッピングの内容の違いや、点数のつけ方などの説明の後、実際に4つのCoEのコーヒーと市販のコーヒーを各参加者がカッピングをし、点数をつけてみました。スイートネスは熱いうちはわかりずらいことや、点数付けには整合性が必要であること、クリーンカップとアフターテイストの点数の開きは小さいはず、など評価の際の注意点などが講師から示されました。

初めての方からはフレーバーをどうあてはめていくが難しいとの感想もありましたが、カッピングにご興味がある方、さらに学びたい方はこれからのカッピングセミナーにご注目ください!!