IWCA日本支部セミナー@SCAJ2021「コーヒー業界の女性 ~ Susieさんの経験を通して考えるコーヒーにおけるジェンダー ~」

新たにIWCAグローバルの理事に就任された、世界的レガシー、元ACEエグゼクティブディレクターのスーザンさんとスペシャルゲストとしてIWCAグローバルのサラダ・クリシュナン専務理事もご参加頂きました。スーザンさんはカップ・オブ・エクセレンスとその未来、そして女性が直面している課題に焦点を説明下さいました。

ジェンダーエクイティ(公正)が非常に重要であり、よりよい世界を創ることにつながると説明し、カップ・オブ・エクセレンスの女性参画の低さにも言及しました。

女性の直面する課題として、具体的に以下を紹介しました。

   ・競技会参画に関する情報アクセスができない

 ・日常生活、家庭内の作業が負担で技術向上にかける時間がつくれない

 ・農事技術の向上や生産性向上に関する支援が少ない

 ・土地所有権が少ない、または相続権利も少ない

 ・女性は技術的に劣っていると言われ、男性同様の結果には二倍の努力が必要

 ・授賞式のようなイベントにおいても女性は功績を認識されにくい

 ・自分たちの品質や能力を理解できていない-メンターがいない

 ・大多数が男性である生豆バイヤーとのコンタクトがない-ネットワーク機会がない

このような背景を基づき、IWCAとACE/COEはパートナーシップ契約を締結し、女性への技術支援を行い、ロゴマークを活用することにより認知度を高め、多くの女性生産者の参画を促します。スーザンさんはこの活動を通じ、自身の長きにわたるご自身のコーヒー業界での知識や資源を女性の公平な機会を提供することに貢献したいとのことです。そして、多くの女性たちに素晴らしいインスピレーションを与えたい、女性たちが与え合えるようになりたい、と抱負を語って下さいました。

次にサラダさんからはエンパワリング・ウーマンインコーヒー(コーヒー業界の女性を力づける)と題し、IWCAグローバルの概要、活動内容をデータを使用してご紹介頂きました。


IWCA支部メンバーの構成は多くが生産者(40%)であり、かつ中小規模の生産者です。

機会点についてもウーマンコーヒーの認知度の低さや、マーケティング支援の必要性等を説明頂きました。また最大の課題でもある市場へのアクセスについても言及し、物流の課題、コーヒー評価システムの課題も明確になっており、そのような観点からもACE/COEとの戦略的パートナーシップの取組を推進することによりコーヒー業界の女性を支援していくとプレゼンを締めくくって頂きました。

その後、アメリカにいるスージーさん、サラダさんに直接オンラインで質疑応答も行われ、コロナ禍の制限はありますが、距離を超え、活発な意見交換ができました。

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